三日連続でこころとからだについて書いて来たブログも今日で最後です。こういう題目をもらうと、普段考えない題目について何を書こうか、と考えるので面白かったです。
初日と二日目は、どちらかというと思考や心の方やら体との関係を見て行きました(心→体)。最終日は逆に体と心の方をみていきたいな、と思います(体→心)。
昨日は心というものが抽象的であやふやだという内容でしたが、そもそも心は体がないと存在しませんよね。多分。体というものは、日常的に接しているもの、というか体を通して世界と接しているので、体の重要性やどのようにして心や世界と関係があるかは考えないかも知れませんが、今日はその辺を少し話していけたら良いなと思って書いています。
赤ん坊が生まれた時に、心はあるのでしょうか?私は、もちろんあると思います。嬉しい時には笑い、嫌な時には泣きますね。ただ、凄くシンプルな感じがします。まだフィルターも少ないですからね。赤ん坊が育っていく中で、「体」を通してこの世界を体験していきますね。はじめは、名前などなかった自分に名前がある事を知り、自分の周りにある物にも名前がある事を知り始めた頃から、自分と物は違うものなんだ、と距離ができてくるんですね。そして、その経験を通して作られていったフィルターも同時に蓄積されていきます。
五感を通した記憶もそうですね。視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚、その全てを使って世界と接していく中で人格と自分の世界が作られ、それによって外の世界との隔たりが出てくる。つまり、自分の感じている、自分が世界だと思っているものは、自分の体・感覚を通して創りあげた世界なんですね。体なくして自分という存在はありえないのです。
では、その体が変化してしまったらどうしましょう?体が変化して入ってくる情報が変わってしまったら、今まで思っていた世界も変わってしまうのです。つまり、今まで自分だと思っていた自分が、自分ではなくなってしまう可能性があるんですね。これは衝撃です。今まで、佐藤博紀だと思っていた人格が、変わってしまう可能性があるのですから。実際、ロルフィング・ソースポイント・ボディートーク、そして今通訳をさせてもらっているバイオダイナミクスも、私という人格が創り上げていた世界を大きく変化させてくれました。それは悪い変化や嫌な変化ではなく、そのプロセスを通して、少しずつ自分のフィルターを通して見る世界ではなく、より真実に近い世界を感じることができるようになったのかな、という気がします。もちろん、初めの頃は自分の知っている世界と違い過ぎた為に戸惑いましたし、今の世界がこれからも変わっていくと思っています。しかし、その変化の振れ幅は年々小さくなっている感じがあります。
では、心はどうなんでしょうか?体が変化するにつれて、心も変わっていくのでしょうか?私は、心も変化していくと思います。昨日の例のように、過去の出来事などで体にとらわれていた制限が取り除かれていくと、それだけ心もピュアな状態に近づいていく気がします。生まれた時に近いような状態。体が自由になり、心も自由になっていくと、何やら今まで雑音だらけで聞こえていなかったものが聞こえてくるようになったり、今まで感じられなかったようなことでも、感じられるようになります。微細・鋭敏な感覚といったりするので、肉体的な五感で感じているのではないのかも知れませんが、「なんとなく」の感覚というものがより明確に分かるようになってくるんですね。でも、そこまで行き始めると、自分の体と心だけで作られている世界の話ではなくなってきてしまいます。体という自分という存在だと思っていた所を通り超した存在。それは何なんでしょう?魂?霊?神?今ふと思ったのは、体はそれでも肉体としてあるけれども、普段から抽象的な心はそれが自分という枠から出ていても心なので、心にこれだけ多義に渡る意味があるのかもしれませんね。
自分のからだとこころを通して、でも自分自身という存在が色々な邪魔をしなくなる状態に近づいていくと、そこにはシンプルにただ広がっていく世界が待っていて、「無条件の愛」が存在しているのだと感じます。それが平和でなくして、何が平和でしょうか。
さて、、、次にこのバトンを誰に渡そうか、と頭に思い浮かべた時にパッと出てきたお二人に次のバトンを渡させてもらおうと思います。
一人目は、医師でインドからの伝統的ヨガを日本で広める活動をされているチャンドラの齊藤素子さん。彼女のホームページはこちらです。http://yogatherapy-chandra.jp
彼女の書いてくれる「こころとからだ」というのを読んでみたいなぁ、と思いました。
そして、もう一人お願いしたのは、山形でロルフィングをしている大友勇太くん。http://www.rolfing-festa.com
個人的に、僕は彼のブログを読むのが好きです。写真の雰囲気だったり、詩的な文章の綴り方は、僕には真似できないなぁ、といつも思います。そんな彼が書いてくれる文章も楽しみです!
ではお二人、宜しくお願いします!!最後に、このバトンを渡してくれた里枝さん、ありがとうございました。